薄桜鬼 土方×千鶴
土千でポッキーゲーム
「土方さん!ポッキーゲームってご存知ですか?」
「ああ? なんだそりゃ?」
土方は怪訝な顔をして千鶴を見る。
お茶と一緒に千鶴が持ってきたのはポッキーという洋菓子。
初めて見るものだ。
「沖田さんに聞いたんですけど、これを両端から食べていって、
先に折ってしまった方が負けなんですって」
「総司が・・・」
総司のことだ、何か企んでいるのではないかと土方は勘繰る。
眉間の皺がより一層深くなった。
「・・・で、どうするんだ?」
「はい」
千鶴は無邪気に土方の前にポッキーを差し出す。
そして、じっと見つめて待つ。
土方は腕を組みしばらく考えていたが、大きく溜め息をつき、
観念したかのようにポッキーをくわえた。
すると反対側を千鶴がくわえる。
思いのほか顔が近いことに千鶴はドギマギする。
(どうしよう・・・土方さんの顔が近くて・・・)
千鶴は頬を真っ赤にしながら食べ始める。
土方は眉一つ動かさず食べていた。
少しずつ顔が近づく。
耐えかねた千鶴は目を瞑り俯く。
「ポキッ」
ポッキーの折れる音によって千鶴はハッと我に返った。
目を開けて恐る恐る土方を見る。
すると、少し残念そうな顔をしている。
千鶴も嬉しいような悲しいような複雑な気持ちだった。
だが、次の瞬間。
「おまえの負けな」
土方はニヤリと笑い、千鶴を抱き寄せた。
何があったのか千鶴はわからず、呆然とする。
千鶴から離れた土方はぺろりと自分の唇を舐め言い放った。
「ごちそうさま」
千鶴は顔を真っ赤にしながら、言葉にならない悲鳴を上げる。
集まってきたギャラリーを避けるため、土方は何もなかったようにその場を去っていった。
後ほど千鶴が沖田たちに冷やかされたのは言うまでもない。
◆ あとがき ◆
今さらながら薄桜鬼にハマりポッキーの日だったからポッキーゲームに乗っかってみた!
(これが初投稿とかどうなの自分^q^)
絵にしたいけど描くのが遅い上、時間がないので小説で。
誰か漫画かイラストか描いてくれないだろうか・・・
(2011年11月11日)